皆さま、こんにちは。Syllable designの渡邊です。
先日、名刺を作成したのですが、作成するにあたり考えたことは、3つのポイントでした。
- かっちり見せたい。
- 用紙や印刷の具合で、さりげなく「普通の印刷とちょっと違う」と思わせたい。
- 渡す相手によって、用紙やインクの色で雰囲気を変えたい。
かっちり見せたい。
これは、既存のお客様やこれから一緒にお仕事をしていきたいお客様に、「ビジネスの相手」として認識してもらうためです。
奇抜すぎるデザインや柔らかすぎるデザインは、そのテイストを売りにするなら良いのですが、私の場合はお客様にあわせて様々なテイストを作ります。
そのため、自分の名刺はロゴとベーシックなフォントのみのシンプルなデザインにしました。
さりげなく「普通の印刷とちょっと違う」と思わせたい。
基本のデザインが1の理由でシンプルなので、質感の低い用紙にモノクロで印刷してしまうと面白味がありません。
そこで今回は「活版印刷」を選びました。
活版印刷とは
活版印刷の版は、印刷する部分がしない部分より凸になっており、そこにインクをのせます。用紙に転写する際に圧力をかけるので、印刷した部分が少し凹んだ感じになります。
日本でも明治時代頃は活版印刷が主流だったようですが、70年代頃から今のオフセット印刷が登場し、手間がかかる活版印刷は使われる機会が無くなっていったようです。
それでも印刷好きの間では根強い人気があります。
最近では2017年に大人の科学マガジンから発売された「小さな活版印刷機」が売り切れになるほどでした。
ふろくは、温かくてなつかしい活版印刷、小さな活版印刷機です。[…]
自分で活版印刷に挑戦
前置きが長くなりましたが、今回は活版の製版のみ業者に頼み、自分で活版印刷に初挑戦してみました。
名刺の文字が小さいため潰れないように悪戦苦闘しましたが、なんとか刷ることができました。
用紙は、小口に鮮やかなカラーリング(エッジカラー加工)が施してあるものを選びました。
渡す相手によって、用紙やインクの色で雰囲気を変えたい。
デザインを仕事にしている私にとって名刺というツールは、自分の紹介以外にも、印刷見本のような存在と言えるかもしれません。
様々な用紙や印刷方法を知ってほしいという気持ちがあり、活版印刷用の版を作ったのはそのためでもあります。
用紙 × インクの組み合わせを変えるだけで、印象をがらっと変えることができます。
お渡しする相手のビジネスについて事前に情報を得ていれば、その方が好みそうなテイストに寄せていくこともできます。
今回は、前述したエッジカラー×黒インクの他に、さらに厚みのあるコットンという用紙×紺のインクでも刷ってみました。
紺の万年筆で書いたような雰囲気です。
Webには出せない印刷の面白さは?
印刷の面白さは、用紙やインク、その他にも印刷加工の使い方次第で、与える印象をいくらでも変化させられる点だと思います。
これはWebには出せない、印刷ならではの面白さです。
Syllable designではホームページだけでなく、印刷物の企画制作も承っております。
自分のビジネスでも工夫した印刷物を活用してみたいという方は、お気軽にお問い合わせください。ご相談は無料です。